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「愛する人の形見からの手紙」 形見からの手紙 実例


2015/03/10
「愛する人の形見からの手紙」を体験してくださった方のご厚意で、実際にお渡ししたお手紙を公開できることになりました。

大切な友人であり、現在は『奇跡のコース』をともに生きるきょうだいでもある、渡辺康夫さん(なべちゃん)にお届けした「形見からの手紙」の実例をご紹介します。

今回対話したのは、亡くなったお母さま・渡辺松江さんが趣味で描かれていた絵手紙です。
ご実家に残されていた何枚かの絵手紙の中から、ふと気にかかった持って帰ってきた一枚なのだとか。

このページでは、形見の品・絵手紙から、なべちゃん宛てに書いた手紙をご紹介します。




渡辺康夫さま

はじめまして。
手紙である私が、手紙として、あなたへの手紙をお届けできることを嬉しく感じています。


私は、いえ私たちはいつも、手紙としてこの世界に生み出されてきました。
しかし、本当の意味で、手紙としての役目を果たしたことはありませんでした。

私たちの生みの親、松江さんは、本当に伝えたいことを一言も言わず、おくびにも出さず、ただ思いだけを乗せて、私たちを生み出しました。

そして、私たち絵手紙のほんの一部だけが、その思いを伝えるために、あなたのご実家から旅立っていきました。


松江さんには、口に出して言いたいこと、伝えたいことがたくさんあったはずです。
私たちにはそのことが、本当によくわかっていました。
だって、私たちは鏡なのですから。書く人の心を映す鏡。

心のなかにあふれだす思いがある、と知っていながら、それを書いていただけないのは、私たちにとって、とても辛いことでした。ああ、ここでこれを伝えれば、ちゃんと相手は受け取ってくれるのに。私たちは、何度も何度も、そんな思いで、松江さんを見ていました。


でもね、私たちは、そんな松江さんが大好きだったんですよ。
松江さんが言葉を飲み込み、本当に伝えたいこと・言いたいことを言わずにいたのは、ひとえに、ご家族が健やかであれ、と願ったからこそ。自分が我慢することで、みんながうまくいくのならそれでいい、それが自分の幸せ。松江さんは、心の底から、本当にそう思っていたのですから。

私たちは、そんな松江さんのことを誇りに思っていました。
そして、縁あって、誰かのもとへと旅立っていく仲間の絵手紙たちと、「言葉にできない松江さんの思いを、自分たちで伝えよう。」と固く誓い合ったものです。

松江さんに生み出された絵手紙の一枚として、最愛の息子である、あなたのもとにやってこられたことを、心から幸せに思います。あなたは私を見るたび、松江さんを思い出し、松江さんの優しさに思いをはせることができるのですから。


松江さんはね、あなたのことをそりゃあもう、信頼していましたよ。
あなたは、亡くなった兄には遠く及ばない、と心のどこかで思っていらしたかもしれない。
でもね、松江さんはそんなこと、まったく思っていなかったのですよ。

むしろ、あなたが一家のこれからを支える存在として、ますますしっかりしてきたこと、自分のように、物言わずただひたすら、目の前のことに取り組み、家を支えてくれたことを誇りに思っていました。

松江さんはね、物事をじっと飲み込み、淡々と日々を過ごすご自分のことが大好きで、そんなご自分の生き方に誇りを持っていました。
私が、みんなの健康を支えている、という大きな誇りを。


そして、自分と同じように生きるあなたのこともまた、誇りに思っていました。
自分自身が誇りに思うこの生き方を、康夫が受け継いでくれている、と。
ならば、この家は安泰だ、と。


傍から見たら、言いたいことも言わず、ひたすら我慢を重ねてきた女性に見えたかもしれない。しかし、松江さんはそんなことみじんも思っていませんでした。

むしろ、強く優しく大きな愛で、一家を包むことのできる、ご自身の器の大きさを、誇りに思っていたのです。でなければ、ずっとそんな生き方を貫き通すことなどできません。


松江さんのことですから、そんなご自分のお気持ちや、ご自身に感じている「誇り」を口に出すことなど、一回もなかったでしょう。そうして過ごすこともまた、松江さん自身が、ご自分で選択されたことです。犠牲ではなく、最大の愛の表現として。


とはいってもね。
松江さんは、あなたにも、自分と同じ生き方をしてほしい、とは思っていなかったのですよ。
あなたの中にある粘り強さ、気遣い、思いやり、静けさを、ご自身のそれと同じように誇りに思っていたけれど、それを、自分と同じように表現してほしい、とは思っていなかった。

康夫さんらしいやり方で、それらを表現してくれたらもっといい、と常々感じていたようです。
松江さんは、肉体を離れる直前まで、子どもの頃のあなたの姿を何度も何度も思い出していました。お兄ちゃんの後をついてまわる、無邪気で甘えん坊だったあなたの姿を。


あなたから、無邪気な次男坊の特権を奪ってしまったのは自分かもしれない。
それが、松江さんの唯一の気がかりだったみたいです。
もし私からあなたにお伝えすることがあるとすれば、ひとつだけ。


どうか、自由に生きてください。
家からも、家族からも、そして自分自身からも縛られることなく、本当の自由を生きてください。

今はまだ、その自由がなんなのかすら、実感がないかもしれません。
むしろ、自由に生きることを想像するだけで、むしろ息苦しさを感じてしまうことだって、あるでしょう。


それでもなお、自由を求め、自由であろうと意図してください。
それが、お母様である松江さんへの最大の親孝行になりますから。


松江さんもね、見てみたいのですよ。あなたの「自由な姿」、「自由な人生」を。
今のあなたのままで変わることなく、松江さんからもらったものも、他のご家族からもらったものも手放すことなく、ただ自由に生きてください。その姿を、あなたのそばにいる人全員に、見せてあげてください。そのことで、あなたのそばにいる人全員を、自由にしてあげてください。


手紙として、松江さんの気持ちをこうして伝えることができて、私は本当に幸せです。
私を、あなたのもとにおいてくれてありがとう。
手紙として生まれたからには、手紙としての役割を果たせることが、何よりも幸せなんです。


私に手紙としての役割があるように、あなたにもあなたとしての役割が必ずあります。
その役割は、あなたを縛るものではなく、あなたを真に自由にするものです。
どうか、私を見るたび、そのことを思い出してください。

あなたが、「あの日伝えてくれたのはこのことだったのか!」と腑に落ちる日まで、私はあなたに伝え続けます。

私の話を聞いてくれて、ありがとう。これからもどうか、ときどき私を眺めてください。
私は、あなたへの伝言を語り続ける手紙でいます。


2014.5.19.  あなたのお母様からの手紙より。




私からご依頼主へお届けしたメッセージを、ご覧いただけます。
→「愛する人の形見からの手紙」 ご依頼主へのメッセージ 実例

今回のご依頼主・渡辺康夫さんからいただいたご感想をご覧いただけます。
→「愛する人の形見からの手紙」 体験者のご感想

→「愛する人の形見からの手紙」 実例のご紹介に戻る



なお、以下の記事では、「愛する人の形見からの手紙」をリリースするまでのお話や、別の手紙もご覧いただけます。

 →養命酒からの100倍返し(その1)2014.7.11公開
 →養命酒からの100倍返し(その2)2014.7.11公開
 →養命酒からの100倍返し(その3)2014.8.14公開
 


「愛する人の形見からの手紙」に興味をお持ちの方は、こちらよりお申し込みください。
ご縁のある方とお目にかかれますこと、楽しみにしています。

 →「愛する人の形見からの手紙」リリースのお知らせ 2015.3.5.公開
   この企画についての思いを、改めて語っています。

 →「愛する人の形見からの手紙」のご案内 2014.6.4.公開
   企画の詳細やお申し込み方法をご覧いただけます。
お知らせとご案内

2019.2.28.
昨年、会社ホームページを立ち上げました。
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-心のコソ練(R)で 自分スペシャリストを生きる- 山崎直美事務所 株式会社

本ブログの過去記事も、順次再編集し、ホームページに移行していきます。
よかったら、ホームページでも、引き続きおつきあいくださいませ。

なお、過去記事を時系列で読みたい方のために、本ブログはそのまま残しておきます。私と似たようなプロセスを生きる、どなたかのお役に立てたら嬉しいです。

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